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城戸久枝のブログ 車到山前必有路(進めば必ず道開く)

ノンフィクションライター 城戸久枝のブログです。
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facebookは 城戸久枝
城戸久枝@夏に児童書が出版されます。愛媛県松山市生まれ伊予市育ち。文筆業。『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』新潮文庫発売中
https://www.shinchosha.co.jp/book/121052/
映画弁当の日ナビゲータ&書籍担当。美術にはまる8才男児の母。
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『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』 リリースです
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    『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』

    日中国交回復前の1970年、まだ「中国残留孤児」という言葉すら存在しなかった時代、一人の日本人青年が羽田空港に降り立ちました。当時、文化大革命のまっただ中にあった中国・牡丹江から命がけで帰国した28歳の彼を、新聞等は「満州孤児」と報じました。厚生省による残留孤児の集団訪日調査が始まったのは1981年ですから、「残留孤児」という言葉がメディアを賑わす10年以上前に、自力で身元を探し出しほぼ独力で帰国を果たした日本人戦争孤児がいたのです。想像を絶する苦難を乗り越え当時27年ぶりに祖国への帰国を果たしたその青年の名は、「城戸幹」。——それが著者の父親です。
    父親の帰国後、日本人の母親との間に生まれたまったくの日本人でありながら「中国残留孤児二世」でもある著者は、21歳の秋、旧満州の地に飛び込んで、二つの国の間で歴史に翻弄された父「城戸幹」(中国名・孫玉福)の人生をたどっていきました。その著者が、10年がかりの長い「旅」の果てにまるごと受け止めた、「父」と「父の養母」と「私」をめぐる奇跡のような"運命の物語"——それが本書の内容となります。
    1997年、中国東北地方、吉林省長春の吉林大学に留学した著者は、初めて暮らす異国の地で異文化と格闘しながら、父親の足跡をたどり始めます。父親の育った牡丹江で(血のつながらない)親戚・知人たちに出会い、父親の残した人間関係にどっぷりと足を踏み入れていきます。そして二年間の中国留学からの帰国後は、留学中にマスターした中国語を武器に「中国残留孤児の国家賠償訴訟」の取材を進め、同時に、父親自身から半生の物語を聞き取る作業も進めていきます。それは、私たちの生きる「現在」へとつながる「もうひとつの戦後史」と向き合う作業でもありました。

    本書は、まさに"大地の子"の娘として生まれた著者が、日本と中国で父親をめぐる様々な出来事に出会いながら、壮絶な人生を力強く生き抜いてきた父親を徐々に理解していく自分自身を描き、「城戸幹」という人間の数奇で苛烈な半生を描き切った、壮大なノンフィクションです。なかでも、本書で初めて明かされる、父「城戸幹」が自らの意志と努力によって帰国を果たすまでの、戦後中国における圧倒的なドラマ(本書「第一部」)は、小説『大地の子』さながらに読む者の心を打たずにはいません。


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    ■『あの戦争から遠く離れて』 
           〜私につながる歴史をたどる旅〜

      
      ・城戸久枝(きどひさえ) ←本名です。
      ・情報センター出版局
      ・版型・四六版上製 460ページ
      ・定価(本体価格1600円+税)
      ・8月下旬発売予定

    カバーの折り返し
    「私」が生まれるはるか前の、「私」につながる大切な物語。

    私には、父の人生を知ることが必要だった。日本人でありながら「残留孤児の子」であり、残留孤児や二世、三世からは「ただの日本人」に見えるという「日本生まれの残留孤児二世」。そんな、どちらでもありながらどちらでもない私の「存在(アイデンティティ)」が、そうすることを求めていた。まるで居場所のないイソップ童話のこうもりのような自分は、どこからやってきたのか----を確かめるために。

    抜粋
     父は、私の父になるまでに、どんな道を歩んできたのだろうか。
     父のことはもとより、父の両親のことも、中国の祖母のことも----もちろんあの時
    代の戦争のことも、日本と中国が経てきた歴史のことも----私には知らないことが多
    すぎた。いや、知ろうとしてこなかったのだと思う。心のどこかに引っかかりながら
    も長い間意識することを避けてきたものに、向き合う時が来たのかもしれなかった。
    (本書より)

    | 城戸久枝 | 著書 | 10:20 | comments(0) | trackbacks(1) |
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